106万の壁を超えたらいくら払う?社会保険料を自動計算
この壁は2026年10月に撤廃される予定です。厚生労働省は、全都道府県の最低賃金が時給1,016円を超えたことで「週20時間働けば自動的に月額8.8万円以上になる」として、賃金要件を撤廃するとしています。撤廃後の基準は週20時間です。
年収を入れて社会保険料を計算する
手取り 896,300円
勤務先の社会保険は 加入する、扶養は 外れる(基準 130万円)。本人の所得税は 0円、住民税は0円、社会保険料は163,700円 です。
| 壁 | 年収の基準 | 判定 |
|---|---|---|
| 106万円の壁(社会保険の賃金要件) | 105.6万円 | 超えている |
| 130万円の壁(健康保険の被扶養者) | 130万円 | まだ超えていない |
| 136万円の壁(扶養控除・配偶者控除) | 136万円 | まだ超えていない |
| 159万円の壁(配偶者特別控除が減り始める) | 159万円 | まだ超えていない |
| 178万円の壁(本人に所得税がかかり始める) | 178万円 | まだ超えていない |
| 207万円の壁(配偶者特別控除の上限) | 207万円 | まだ超えていない |
扶養している人(親・配偶者)の税負担は、扶養から外れると年0円 ほど増えます(扶養者の所得税率20%で試算)。
出典:国税庁「令和8年4月源泉所得税の改正のあらまし」⑴⑵⑶/厚生労働省「短時間労働者の社会保険の加入拡大のポイント」(令和8年1月作成)/日本年金機構「従業員が家族を被扶養者にするとき…の手続き」
106万円を超えると手取りはこう変わる
| 年収 | 社会保険 | 社会保険料(年) | 手取り |
|---|---|---|---|
| 103万円 | 加入しない | 5,150円 | 1,024,850円 |
| 105万円 | 加入しない | 5,250円 | 1,044,750円 |
| 106万円 | 加入 | 163,700円 | 896,300円 |
| 110万円 | 加入 | 163,900円 | 936,100円 |
| 120万円 | 加入 | 182,400円 | 1,012,600円 |
| 130万円 | 加入 | 204,488円 | 1,090,512円 |
年収103万円の手取り 1,024,850円 に対し、106万円では 896,300円。128,550円の減少です。手取りが元に戻るのは年収123万円からです。
社会保険に加入する4つの要件
| 要件 | 基準 | 2026年10月以降 |
|---|---|---|
| 所定内賃金 | 月額88,000円以上 | 撤廃予定 |
| 週の所定労働時間 | 20時間以上 | 維持 |
| 企業規模 | 従業員51人以上 | 2027年10月に36人以上へ |
| 学生でないこと | — | 維持 |
出典:厚生労働省「短時間労働者の社会保険の加入拡大のポイント」(令和8年1月作成)
企業規模要件の縮小スケジュール
| 時期 | 対象となる企業規模 |
|---|---|
| 現在 | 従業員51人以上 |
| 2027年10月 | 従業員36人以上 |
| 2029年10月 | 従業員21人以上 |
| 2032年10月 | 従業員11人以上 |
| 2035年10月 | 従業員10人以下も対象(撤廃) |
106万円の壁でよくある間違い
年収106万円という数字で判定する
正式な基準は所定内賃金の月額8.8万円です。8.8万円×12=105.6万円を丸めた呼び名にすぎません。
残業代や通勤手当を足して判定する
所定内賃金に残業代・賞与・通勤手当・家族手当・精皆勤手当は含めません。130万円の判定とは範囲が違います。
50人以下の会社でも106万円で加入すると思っている
短時間労働者としては対象外です。ただし週30時間以上働けば規模に関係なく加入します。
学生も対象だと思っている
学生は対象外です(夜間・通信・定時制などは例外)。
よくある質問(FAQ)
106万の壁を超えたらいくら払いますか?
- 年収106万円で勤務先の社会保険に加入すると、健康保険・厚生年金・子ども子育て支援金・雇用保険で年163,700円かかります。手取りは1,024,850円から896,300円に下がり、差は128,550円です。
106万円の壁の条件を教えてください
- ①所定内賃金が月額8.8万円以上 ②週の所定労働時間20時間以上 ③従業員51人以上の企業 ④学生でない、の4つを全部満たすと加入します。ひとつでも欠ければ加入しません。
106万円の壁は撤廃されるのですか?
- 2026年10月に賃金要件(月額8.8万円以上)が撤廃される予定です。全都道府県の最低賃金が時給1,016円を超え、週20時間働けば自動的に月8.8万円以上になったためです。撤廃後は実質「週20時間の壁」になります。
所定内賃金には何が含まれますか?
- 基本給と諸手当です。賞与・残業代・休日労働手当・深夜手当・精皆勤手当・通勤手当・家族手当は除きます。130万円の被扶養者判定とは範囲が違うので注意してください。
従業員51人以上とはどう数えますか?
- 厚生年金保険の被保険者数(短時間労働者を除く)が、1年のうち6か月以上51人以上になる見込みの企業です。法人なら同一法人番号の全事業所の合計で数えます。2027年10月に36人以上、2029年10月に21人以上へ段階的に縮小されます。
社会保険に入るとメリットはありますか?
- あります。基礎年金に加えて厚生年金が終身で受け取れ、病気やけがで休んだときの傷病手当金、出産手当金も対象になります。保険料は労使折半なので半分は会社が負担します。
50人以下の会社で働いていますが関係ありますか?
- 短時間労働者としての加入対象にはなりません。ただし週30時間以上(正社員の4分の3以上)働くと、企業規模に関係なく加入します。また労使の合意があれば任意で加入することもできます。
保険料の負担を軽くする制度はありますか?
- 2026年10月から3年間、従業員50人以下の企業などで新たに加入対象になった短時間労働者(標準報酬月額12.6万円以下)を対象に、事業主が負担割合を増やせる保険料調整の措置があります。